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第18回通常総会議事要録

 日本舞台音響事業協同組合の第18回通常総会が、去る3月22日(金)午後3時00分より八芳園(港区)において開催されました。出席者は、本人出席が25名委任状出席が13名の計38名で法定数を満たし成立致しました。
司会進行の児玉 道久氏( ㈱若尾綜合舞台)により組合法令に準じ進められ、議長に㈱舞研の原 正親氏、副議長に㈱東北共立の岸浪 行雄氏、書記に事務局の鈴木 和美氏が選出され各議案が審議されました。

■審議議案の項目
  第 1 号議案 平成24年度の事業報告
  第 2 号議案 平成24年度の収支決算報告
  第 3 号議案 平成25度の事業計画案
  第 4 号議案 平成25年度の収支予算案
  第 5 号議案 経費の賦課金徴収方法の件
  第 6 号議案 借入金残高の最高限度額の件
  第 7 号議案 役員報酬の件
  第 8 号議案 取引金融機関に関する件
  第 9 号議案 その他の緊急提案事項 等の件

■平成24年度の事業報告の概要
事業報告書に基づき西谷克忠事務局長より報告されました。
日本経済は、長引くデフレ、歴史的な円高、欧州財政金融不安、電気・ガス等インフラ関連の値上げ、社会保障と税負担増等による投資意欲や消費の落込みが謙虚に表れ、景気縮小の一途をたどり、先行きの見えない混迷の一年となった。

また、東日本大震災による原発事故・放射能汚染等々は、想定外の未曾有な被害を及ぼし、特に東日本の東北・関東地区で暮らす多くの人々の日常生活を強烈に破壊し、その復旧・復興は遅々として進まず早2年余、また、日本経済の全産業にも大打撃を与え最悪の結果をもたらした。

また、追い打ちを掛けるように世界各地で発生した異常気候は、我国の世界へ進出し活躍する多くの主要産業の業績にも悪影響をもたらし、更に三年越しの円高・株式為替市場の激変等も、日本経済にとって極めて厳しい一年となり、我国の基盤産業の9割を占め、尚且つ雇用の7割強を支える我々中小企業にとって進むべき方向性が未だに不透明で多くの課題(関連事業予算の縮小・制作諸経費の大幅削減・受注収益の減少、設備投資の問題、時代変化を視野にした企業形態・組織改革等)が未解決のままの一年となった。

この様な経済環境の中で当組合も設立18年目を迎え、心新たに「組合活動の更なる拡充発展を図り、組織基盤の強化と事業活動の活性化、組合員増強と組合広報活動の強化」等々に務め、組合組織見直しによる新体制の各委員会(経営・広報・教育)を柱として積極的に事業活動を展開して参りましが急激な景気後退等の影響を受け、組合員数は40社(前年比1社減/加入0社・脱退1社)、賛助会員数20社(前年比1社増/加入1社・脱退0社)となり、次年度の組合活動の更なる重点目標として取り組む課題となった。

各委員会活動は
①教育委員会 関連事業として、全国中央会補助事業による平成24年度「経営幹部研修会/経営・技術セミナー」を中部地区浜松市で開催、また、舞台技術業界唯一の国家試験として「舞台機構調整技能士(音響1・2・3級)」の実施、更に音響技術研修講座「各種技術セミナー」への協賛として、日本舞台音響家協会主催「第13回音響技術講座」の共催、また安全活動として夏期・冬期「無災害運動月間」を行った。

②広報委員会 関連事業では、「ホームページ」による業界初の「バナー広告」による事業実績を上げ、また北海道地区札幌市で開催の「HSBA音響機器展」に協賛参加し広報活動を行った。

③経営委員会 関連事業とし、共同購買事業として組合オリジナル商品「マイク・クリーンシャワー」の販売や関連書籍CD類等の販売他、組合取扱商品の開拓等を行った。また、組合員・賛助会員の情報交換の場として1年を通し懇親会等を開催、3月に総会記念「新春の集い」、7月に夏期懇親会「屋形船で納涼会」、12月に「忘年会/望年会」、また、4月・10月に親睦ゴルフコンペ「響打会」を開催、11月に中部地区浜松市にて「中部地区関係各社・懇親会」を開催した。
その他、福利厚生事業として「福祉共済制度」「機材総合補償共済」「あんしん財団共済制度」等保険事業の更新等を行った。

■平成24年度の収支決算報告

財産目録、貸借対照表、損益計算書、損失処理案について、当組合専任公認会計士の二神光氏より収支決算報告(案)の要点が説明報告され引続き、監査報告書が監事の吉田 宣氏より報告され可決承認された。

■平成25年度の事業計画案

西谷事務局長から平成25年度の事業計画案が発表され、可決承認されました。
平成24年の日本経済は、年末の衆議院選挙で「自民党」が圧勝、三年余続いた「民主党」から「自民党」による安部政権が誕生、長引くデフレからの脱却を目指し、矢継ぎ早に発表される施策により株価も順調に回復、日本経済も何とか上向きに転じようとしている。

しかし、東日本で発生した巨大地震による原発の放射能汚染事故と風評被害等々、日本経済が受けた打撃は、そう簡単には解決しそうにはありません。また、待ったなしの消費税引上げやエネルギーの供給安定化、中小企業への金融の円滑化等の期限到来による資金繰りや、また、国外での欧州の金融恐慌不安、円高・株式為替市場の激変・原材料の高騰等による業績が落込み等々、問題は山積みです。

この様な景況の中、当組合も本年をもちまして第19期を迎えます。日本経済の基盤産業の9割を占め、尚且つ雇用の7割強を支える我々中小企業の、豊かな経験と多様な技術で、日本産業の発展に寄与してきた多くの中小企業にとって、その優れた技術の存亡を賭けた厳しい現状を何としても切り抜く為にも、組合員各位の熱い情熱と活力をお借りし、組合の強力な連携で舞台音響業界の活力アップと希望溢れる年になるよ「各委員会の事業目標の実現のため」次世代の若手経営者・後継者各位の、組合組織への参加も視野にいれ、全力で立ち向い活動して参ります。

まず、当組合の関連業務である「広く文化芸術の演出空間を支えるサービス業界」に携わる組合員各社が、事業活力の維持発展と技術の向上を目指し、「組合組織基盤の強化と活性化」「企業経営の合理化と効率化」「業界における地位向上」更に「人材能力の開拓と向上」を掲げ、組合員各位の経営事業関連の諸事項(文化芸術関連事業の予算縮小・制作諸経費の大幅削減・受注収益の減少、更にデジタル化に対応した設備投資の諸問題、時代変化を視野に入れた企業組織の改革や社員教育・次世代の組合活動への参加)等々の改善に向けての積極的に取り組みます。

さらに、雇用と産業創出をにない地域経済活動の活性化を支えてきた中小企業に向けての、更なる、強力且つ積極的な政策支援等に積極的に参加、中小企業産業の本来の強みである「ものづくりの精神」を再確認し、今年こそ我々業界組合の果たす役割としての「相互扶助の精神」を強化し、業界の活力アップと希望溢れる年になるよう全力で立ち向かって参ります。

活動目標     
1.組合員及び賛助会員の増加と組織改革強化、組合活動普及の拡大と活性化を図る。
 (業界の基盤づくり、組合員間の新連携による地位の向上、事業環境の整備)

2.各事業活動の内容の充実と活性化、広報活動の積極的な推進と展開を強化する。 
 (組合員・賛助会員の協力と各事業及び各研修会への参加者の増員確保及び新規事業としてホームページ「バナ-広告」販促強化による運営の安定化。)

3.活路開拓研修及び経営・技術研修・技能開拓等の実施する。
 (経営効率・事業活性化及び最新技術の知識修得と人材育成教育・資格の活用)

.組合員同業者のみならず、広く異業種間との積極的な情報交換・交流を図る。
  (親睦会の開催等の運営実行、特に各地区組合員や組合員各社の次世代社員が参加出来る研修会セミナー等の合同企画の実施)

5.演出空間関連諸団体等との交流を深め、連携体制の強化を進める。
 (全国中小企業団体中央会、東京都職業能力開発協会(技能検定)、芸団協関連諸団体、日本舞台音響家協会、特定ラジオマイク利用者連盟、音響関連専門学校 他) 

●経営委員会関連事業
【共同購買・商品開発】    

(1) 既存のオリジナル商品の販売・促進
ホームページを活用したインターネット販売も検討する。
(2) 新規のオリジナル商品の企画・開発

(3) 技能検定関連及び音響技術関連書籍や資料CD等の販売・促進

(4) 組合員、賛助会員の取扱商品の紹介及び販売促進協力

【 人材開発 】 
(1) 関連教育機関とのネットワークによる人材のマッチング

(2) 組合員社・賛助会員社・教育機関等の間のインターンシップのマッチング
(賛助会員の各音響専門学校への講師派遣の紹介等)

(3) 実技研修等の成果を集約し、組合員への普及

【 経  営 】 
(1) 組合員社の経営に関わる法や制度の変化に関する情報の発信、共有
・経営幹部研修会において、講習を実施
 1)超過勤務手当を含む労務管理に関する問題
 2)平成25年4月より実施される65歳までの再雇用契約に関する問題
 3)5年以上の契約社員の正社員登用に関する問題
 4)事業継承に関する問題

(2) 経営セミナー等の成果を集約し、組合員への普及

(3) 商工中金による組合員社への金融直取引制度の普及
・「包括同意者」(商工中金)認定による組合員の直取引を支援する。

(4) 組合の経営基盤を支える新たな事業の創出

(5) 定例会議関連「三役会」(毎月開催予定)・「全国理事会」(年4回開催予定)の開催及び関連資料等・案内等の発送

●広報委員会関連事業
【 会員増強  】 

(1) 組合の安定運営数を目標に組合員及び賛助会員の新規加入を募る。
平成25年度の会員増強目標は、組合員2社・賛助会員2社とする。

(2) 組合事業活動等の広報紹介(HP等にて)を強化し、更に関連諸団体との連携を強化し積極的な情報交換と活用を図る。

(3) 平成25年度 会員増強(各県1社の組合員の加入を目標に)及び強化目標地区として、東北地区・関東及び東京地区・関西地区・九州地区等への加入活動を行う。

【 広  報 】
(1) ホームページによる業界初の「バナ-広告」事業を積極的に活用し新規事業として営業強化を図る。

(2) 音響関連各社及び舞台・テレビ・イベント業界関連各社への「バナ-広告」掲載を積極的に営業する。

(3) ホームページ運用強化として、組合員・賛助会員各社の会社案内・求人情報・新製品情報・各社企業の広報PRを、更に関連団体等のイベント情報等を積極的に掲載し支援をする。

(4) ホームページの積極的活用の検討
組合員・賛助会員各位への技術・安全関連情報を積極的に情報提供する。

(5) ホームページ委員会の技術面の強化を検討する

【 福利厚生 】
(1) 保険の加入斡旋
福祉共済制度生命保険への加入活動及び第三者賠償及び機材総合補償共済への加入活動を強化する。

(2) 団体長期所得保障保険への加入活動を検討する。

(3) 親睦会の開催
新年「新春の集い」・年末「忘年会/望年会」・総会記念「懇親パーティー」の開催・夏期懇親会「クルージング」の開催(7月下旬)・親睦ゴルフ「響打会」を年2回(4月・9月)の開催(組合員・賛助会員他、関連業界との情報交換の場として開催する)

(4) 各地区組合員・次世代組合員の若手社員が参加できる懇親会を企画開催する。(例:国内外の最新アミューズメント施設の視察見学会、次世代会員の各専門部会の開催、各地区業界団体との交流会等々の開催)

●教育委員会関連事業    
【 研  修 】

(1)組合特別セミナー「経営及び技術セミナー」の開催(年2回予定)
・組合員(幹部社員)を対象にした視察及び研修セミナーを開催する。
・国内音響メーカーの工場視察、アミューズメント・最新イベント複合施設等の視察見学会、また国内外メーカーの舞台音響関連各種セミナー及び音響機器展に参加し最新技術の情報を収集する。

(2)音響機器展示会の開催
・音響技術のレベルアップを図るべく音響機器展示会(スピーカーの鳴き合わせ・ワイヤレスマイク・イヤーモニター等)の開催を引き続き検討。また、音響関連の他団体(協会)等との継続的な協力体制を検討し、業界の情報収集に努力する。
・演出空間関連業界の、ハード(技術部門)・ソフト(制作部門)による展示会、広く、エンターテインメント業界の「総合展示会」の開催について検証する。(今後、組合設立20周年事業として、プロジェクト委員会として活動予定)

(3)海外研修ツアーの企画及び実施
・昨年度は大震災や世界規模の景気低迷等により実施を延期しましたが、本年度は諸々の条件・環境が整えばAES等海外で開催する音響機器(舞台・放送)関連の展示会、見本市の視察及び海外音響メーカー工場の視察等を中心にした海外研修ツアーの開催実施にむけ検討していく。

(4)音響専門学校との連携による研修及び講座等の開催を企画検討
・次代の音響業界を担っていく専門学校の学生を対象に、音響技術の向上と人材育成を目的として(技能検定3級の普及、組合員各社の技術及び幹部社員による研修・就職ガイダンス相談会等)開催を企画検討していく。
・賛助会員各校の情報交換の場として、交流会等を企画検討する。

【 技能検定 】     
(1) 国家資格検定試験、舞台機構調整技能士(音響)実施開催の運営協力
・東京都舞台機構調整技能検定協議会(東京都職業能力開発協会)資格検定試験関連の庶務事務部門の協力体制を継続する。

(2) 音響技能講座の開催と運営
「音響技能講座」主催 日本舞台音響家協会の開催に協賛として参加し舞台音響家の技能士資格取得と技術の向上に寄与する。
・日本舞台音響家協会発行の「検定問題集」等の広報協力をする。

(3) 当組合が認定する「特定技能資格事業所」「特定技能資格者」の企画実施に向け継続して検討していく。
・組合員の技術系社員の参加の場として「具体的な企画」を検討する。

【 安  全 】 
 
(1) 当組合独自の安全教育講習会(保険対応等全般も含)の実施を計画を検討する。

(2) 夏期、年末年始 の年2回の無災害安全月間運動の開催を企画・実施する。合わせて安全運動年間スケジュールの作成を検討する。

(3) 日本舞台技術安全協会(JASST)との更なる連携強化を図る。協会主催の「職長教育,低電圧、リギング技能教育」への参加を当組合としても積極的に呼び掛けていく。

(4) 劇場演出空間技術協会(JATET)との安全に関しての相互連携・情報収集等を図る。

◎平成25年度の収支予算(案)
平成25年度の事業計画に基づく収支予算(案)が西谷事務局長により説明され承認された。本年度は組合員増強をベースとして、教育情報事業及びホームページリニューアルによるバナー広告等の販促強化等を中心とする事業収入増を図り年度収支としては利益計上のできる予算となった。
◎第5号議案から第8号議(案)までは、前年度の総会で承認可決された項目であり、引続き今年度も再確認し承認可決された。

◎「総会記念 基調講演」として、業界にとって重大な懸案事項である「700MHz帯周波数移行に関する説明」を「一般社団法人 700MHz利用推進協会」の専務理事 河野 誠氏にお願いしました。

◎「基調講演」終了後、
隣接の会場にて「総会記念 懇親会」が開催され、全国中小企業団体中央会・東京都職業能力開発協会・特定ラジオマイク利用者連盟他の皆様よりご挨拶を頂き、賑やかな懇親会となり無事終了いたしました。
以上


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